情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

Google readerの代わりにはてなアンテナを使うことをおすすめしない理由

Google Reader廃止のアナウンスが有った影響で、代替サービスを探している人が結構いるようです。
その中にはてなアンテナを候補に上げる人がちらほらいるようです。
しかし、はてなアンテナを利用する予定の人のうち何人が、巡回先のサイトの管理者に自分の情報をどれだけ渡しているのかを自覚しているのか、ちょっと気になるところです。

今時ほとんどのサイトにはアクセス解析というものがあるのですが、そこには「その人がどのURLから来たのか」というものが記録されます。
例えばはてなアンテナのばあい http://a.hatena.ne.jp/[USERNAME] というURLからのアクセスである、ということがアクセス解析に残ります。

さて、特定のはてなアンテナを定期的に利用する人は何人いるでしょうか?余程の人気アンテナでもない限り本人だけなんじゃないでしょうか?
(非公開・プライベートモードのアンテナなら特に本人のみ率高そう)
この場合、ウェブサイト運営者から見ると、「このアクセスは高確率ではてなid誰々さんのものだな」と推測出来るんです。(ほぼ特定)
そしてその状態が、ある程度長期間続くと、アクセスログを分析することで、その人の生活スタイルがかなりの精度でわかってしまいます。

↑アクセス解析を、アクセス元(リファラ)別に集計すると、はてなid単位の分析に。



市区町村位の精度で位置がわかるケースが有る。(この表は別サイトの集計結果。上記のはてなアンテナ利用者のデータではありません)



学校や勤め先から定期的にアクセスしていると、その人の学校や職場が分かってしまうことも(この表は別サイトの集計結果。上記のはてなアンテナ利用者のデータではありません))

これらの情報を元に

これらの情報を分析すると、勤め先が特定できる事があるよとか、住んでいる地域を大雑把に絞ることができるよとか、普段東京からアクセスしている人が今日は大阪だから今日は出張か旅行だなと推測できるよとか、入手した情報を元にfacebookやGoogle+などの実名SNSで照合をかけると、はてなid○○さんの本名がわかることもあるよとか、○○さんは先月から昼間も夜も同じIPでアクセスするようになった会社やめたのだろうか?とか推察できるよ、とか、そういう話です。
(このへん、非公開のはてなブックマークのお気に入りページとかも同じ位の情報を入手可能)

ユーザー毎に個別のURLを割り当てるウェブサービスを日々の情報収集に使うとなると、必要以上に個人情報をばらまいてしまうわけです。
日常的な情報収集に使うならば、全ユーザーが同じURLを使うタイプのサービスを選んだほうが安全かなと僕は思います。