情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

本ブログは逆SEOを実施しており、タイトルにキーワードを含みません

trajectory.hateblo.jp

1.吉野家の炎上はさらっと終わり、ハトクロ、アツギは燻っているという氏の認識が正しいのは疑問に思っている
2.根拠データの提示

※僕は自作のはてブ分析ツールを長期間運用しているため個人としてはかなり膨大かつ詳細なデータを持っているが、再現可能性を考え今回はIT技術者ではない人が利用できる範囲での調査に限定する

ハトクロの謝罪後騒ぎは大きくなったのか?

ハトクロは4/30に謝罪対応したが、その後むしろ騒ぎは大きくなっていた様子で、5/2にはブランドへの名誉毀損・営業妨害に対する法的措置を発表。誰の、どんな発言が念頭にあるのかは明言されていない。
ハトクロとアツギと吉野家と。 - trajectory

ヤフーが提供しているリアルタイム検索を活用すると、twitterにおける各キーワードの時系列での言及数を確認することができる。
※確認可能な期間が「過去一ヶ月分」に限られるため直近のデータしかわからないという制約がある。
キーワードハトクロについては、4月22日、29日をピークとする山となっており、4月30日以降は小さくなっている。

yahooリアルタイム検索付属のハトクロ言及数の月間推移

これはキーワードハートクローゼットでも同様である。
「ハトクロ」のTwitter検索結果 - Yahoo!リアルタイム検索

ブランド正式名称ハートクローゼット

また、Google検索の傾向を確認できるGoogle Trendsにおいても同様の傾向が見られる。

ちなみに、はてなブックマークについては、キーワード、ブクマ数、期間を指定してフィルタリングが可能なので色々数値を変えて確認することが可能である。
本文 「ハトクロ」 を検索 - はてなブックマーク
本文 「ハトクロ」 を検索 - はてなブックマーク
本文 「ハトクロ」 を検索 - はてなブックマーク


こちらのブランドさんについては、「4/30に謝罪対応したが、その後むしろ騒ぎは大きくなっていた」という id:nowa_s 氏の認識と一致しないデータが出てきている。

吉野家の炎上はさらっと終わり、他社は燻っているか?

吉野家については、上記のブランドさんとは桁違いに炎上規模が大きい。
ピークに比べてかなり落ち着いているものの、母数が多いため炎上前と現時点との差分は、上記ブランドさんのピークとほぼ変わらない規模になる。
※上記ブランドさんは吉野家とは異なり元々日間言及数が0に近かったため、割合的に本件の「外野」割合は非常に高いと思われる。


https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=2022-04-07%202022-05-07&geo=JP&q=%E3%83%8F%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AD,%E5%90%89%E9%87%8E%E5%AE%B6

参考までにたわわのツイッター言及数

アツギ

※言及内容を追えば、吉野家等の問題で類似性を見出した人たちが言及している数が相当数あることがわかる。
アツギが燻っており再燃している事自体はnowa_s 氏の認識どおりだと思われるが、吉野家が次の類似問題で再燃するかはまだ実測できないため、比較が難しい。

また、ハトクロとアツギと吉野家の三者については、炎上前の差分で考えると未だに吉野家が規模的に一番燃えている可能性が高く
"吉野家のさらっと終わった炎上と、ハトクロ、アツギの燻ぶり方"というid:nowa_s 認識を担保するデータが現時点で得られていない。
(個人的に事実確認が取れていない)

現状と個人的見解

ここまでは調べた上で、 id:nowa_s の認識に沿ったデータが出てこないため、現時点では僕個人としては氏の見解に賛同することができない状態にある。
僕の調査が不足しているのか、 id:nowa_s の(タイムライン等の)情報収集元がSNSの全体像から乖離するエコーチェンバー現象が発生しているのか、それとも違う理由があるのか。
(論争相手の id:ruin20 については、なぜそう思ったかを比較的ちゃんと書く人なので、賛否はともかく、論拠は追いやすい)

余談

類似する話題で広告と公共性については、他国事例ではあるが過去のアメリカで公共交通機関がムスリム差別扇動広告をリジェクトできるかどうかが論争になった事件が参考になると思われる。
公共性にグラデーションをつけて丁寧に議論をしており、各テーマを深掘りすると非常に勉強になる。
https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN00224504-20180128-0261.pdf?file_id=135551