情報の海の漂流者

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一人親世帯の貧困についてメモ。

誰が何をネグレクト? - Chikirinの日記を読みつつ、一人親の貧困問題について考えている。
大阪西区のネグレクト問題を念頭に置かず一般論として。


まず前提として祖父母のサポートがない一人親世帯は、世帯主が男性でも厳しい。
以前のエントリーの使い回しだが、こんなグラフを出してみよう。

(単位は%)
女性よりも平均収入が高いはずの父子家庭でも、祖父母と同居していないケースでは貧困状態であることが多い。
現代日本において「仕事・家事・育児」を一人で賄うことは非常に困難といえるだろう。
社会が一人親世帯に対応してないのだ。
何らかのサポートをしない限り破綻するケースが多いだろう。

食べ物の話

フルタイムで働き、保育園に子どもを迎えに行き、その後夕ごはんを作るというのは、親の肉体的にも、子どもの生活時間的にも厳しい場合が多い。
食事は外食や出来合いのものが増える傾向にある。
そうすると、油分の過剰摂取などから、肥満になることがある。
アメリカでは既に貧困層の肥満が社会問題化しつつある。
ルポ 貧困大国アメリカ (amazon)の「なぜ貧困児童に肥満児が多いのか」を参照のこと。
太っている人がいたとしても、いいものを食っていて栄養状態が良いとは限らない。

生活保護と財源の話。

単純にコストの話だけ。
東京の場合、0歳児を公立保育園に入れた場合、行政側のコストは一ヶ月に40万円を超える。
1〜2歳児で月に30万円弱。
3歳児以上だと10万円を切る。
それこそ「売れっ子歌手やトップ俳優でもないかぎり」「子どもが三歳になるまでは」「月に20万円あげるから、仕事を休んで家で見てください」の方が公的負担は安くつく。


ただし、コスト以外の面を考えた場合「月に20万円あげるから、仕事を休んで家で見てください」は色々と欠点がある。そのまま採用するわけにはいかないだろう。