情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

ユーリの日

阿部謹也さんの『ヨーロッパ史をいかに学ぶか』を読んで知ったのだが、デンマークにはユーリの日というものがあるらしい。

ユーリの日というのですけれど、クリスマスのころになるとデンマークの女子学生たちは、みんなが真っ白なシーツを頭からかぶって、男子学生の部屋を、朝の三時ごろに訪問して、朝のお酒を進呈する習慣があるのです。しかしこれをユーリの日にやれば、向こうはちゃんと来るのを待っていますから面白くない、ユーリの日にやったのではあまり劇的な効果がないというんで、、数日前などに突然やるんだそうです。そうすると実におもしろいことが起こる。みんなあわてふためいて、中に女子学生が一緒に寝ていたりすることもある(笑)。日本の寮とは違うんです。ヨーロッパの寮はそういう点自由ですから、こういうことをやっている。
ヨーロッパ史をいかに学ぶか(amazon) p18

とても楽しそうなイベントだ。どのような起源を持つのか興味がある。
やはり、ヴァイキングの時代からの伝統的な行事なのだろうか。
『ヨーロッパ史をいかに学ぶか』は阿部謹也さんが1990年に予備校の河合塾で行った講演を元にした本なので、このエピソードは少なくても20年以上前の話になる。
今でも続いているのだろうか。


しかし楽しいイベントだと思う反面、弾き出される人も多分いるのだろう。
ユーリの日に誰にも来てもらえなかった男の子はさぞかしがっかりするだろう。
夜中にドキドキして待っていて、誰もこなかった時の虚しさは、バレンタインチョコを貰えなかった人の比ではないだろう。
デンマークのtwitterユーザーはユーリの日爆発しろとか言っているのだろうか。
そういうことを思うと、このユーリの日、日本に無くて残念なような、ありがたいような複雑な気分になってくる。