情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

Pressoの発表を読んで、コミュニティとしてのはてな村はこれで壊滅的な被害を被るだろうなぁと感じた。

Pressoの発表を読んで、コミュニティとしてのはてな村はこれで壊滅的な被害を被るだろうなぁと感じた。
プッシュ通知を8時 12時 18時 23時の一日4回まで利用できる機能が結構やばい。

可処分時間の大半を情報消費者として過ごせるシステム

少し前に書いたようにスマートフォンの普及とともにネット利用時間は朝夕の通勤・昼休み・ゴールデンタイムの4回のピークを持つようになってきている

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Pressoのプッシュ機能はこの4回の全てを取りに来ていると考えられる。

こうなると、一般的なユーザーの場合、Pressoから送られてくる情報でネットに触る時間の殆どを消化できるようになってしまうだろう

はてなブックマークで出回る情報は基本的に誰かが最初の1ブクマをすることで外部から輸入されてくる。
可処分時間の大半を情報消費者として過ごせるようになると、その情報輸入者や、ブロガー等の記事の書き手だった人が、情報消費者にシフトしてしまうケースがかなり増えるはずだ。
これにより、特にマイナー分野を中心にはてブの多様性や網羅性は大きく損なわれるだろうなぁと予想している。
ノイジーマイノリティであるはてな村民のコミュニティはかなりダメージを受けるんじゃないだろうか。
(もっともマスな人たちは詳細な情報など求めていないので、このようなシステムを歓迎する可能性がある)

同じ情報消費でも外部からはてブへの情報輸入が可能なRSSリーダー等と、はてなブックマーク内部の情報を消費するPressoでは意味が変わってくるのだ。

個人的には情報を発掘することに対して些細なインセンティブを与える動きがあったほうがいいのではないかと思っている。
自分が一ゲットした記事が100ブクマを超えたら、カラースターを一つプレゼントとか、はてブTOPに「発掘者」の名前が表示されるとか。
とにかく、はてなブックマークの場合、ユーザーの情報輸入者・情報発信者としての側面を積極的に残したほうが幸せになれるのではないだろうか(主に僕が)

流れてくる情報の加速により、話題の共有が難しく

以下のグラフははてなブックマーク年間ランキングの上位50位の推移。

以前のはてなブックマークでは大ホッテントリ―を飛ばせば、数日間はてブTOPに掲載され続ける仕様だった。
人気記事はいろいろな人の目に触れ、生活時間が合わない人同士ても話題の共有がしやすい環境だ。
しかし、2013年に行われたはてなブックマークのリニューアルによりホッテントリ―の回転率が上がると話が変わってきた。
記事の掲載時間が24時間を切ると、生活時間が違う人同士で見ている情報が違ってくる。
すると話題をシェアすることが難しくなり、コミュニティは分断・衰退していくのではないかと想像している。

プロブロガーの時代

この状況下ではてブの情報を消化しつつ村の中で情報発信者でいるためには、毎日かなりの時間を費やす必要がある。
時間が足りない兼業ブロガーは、ネットウォッチャーから脱落していき、プロブロガーの時代になるとも予測している。
スクリプトを自力で書ける人なら、効率的な情報収集が可能なので、後数年は兼業で持つかもしれないけど、将来的には厳しいのではないだろうか。
今後のリアルタイム化が進むネットウォッチ界隈は、ピークとピークの間に起こった出来事を次のピークが来るまでにまとめ上げる方向に動いていくはずで、そうなると他人が学校や会社に行っている時間帯に情報収集を行い、記事を書ける人が有利になる。

あとまぁ

ウェブ関係の企業に対して、広告ブロック宣言しながら、要望送るようになったら、そのユーザー層は経営的に美味しくないので切られる可能性高いよなぁとかそういうのも。