情報の海の漂流者

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虚構新聞の「橋下徹市長、市内の小中学生にツイッター義務化」ネタについて

虚構新聞が「橋下徹市長、市内の小中学生にツイッター義務化」といういつもの嘘ニュースを書いた件について。
僕は今回の件に対する虚構新聞の対応等にはあまり興味がなかったので、twitterの検索apiを叩いて橋下氏のtwitterがどんな感じになっているのかを見ていた。
感想は「こりゃ迷惑だろう」の一言であった。

議論への大量のノイズ混入

まず、当時の状況についてだが、橋下市長は当時、教育改革について言及していた。小中学校の統廃合を中心とした議論で、コミットする人も相当多い状況であった。その為 「t_ishin 義務」「t_ishin 義務(教育)」 「t_isiin 小中学校」あたりのキーワードを追っている人は一定数いたようだ。
そこに「橋下徹市長、市内の小中学生にツイッター義務化」という虚構新聞ネタに対する反応が大量に混入してしまった。
こういうものは議論している人たちにとってはノイズ以外の何者でもなく、相当迷惑だったようだ。
「@t_ishin + 義務」あたりは1000件くらいチェックしたのだが、その内150件位が虚構新聞ネタ。
他のキーワードも含めたら、橋下氏に飛んだmentionの数は相当な数になりそうだ。

「虚構」の意味をまだ習っていない小中学生が当事者化

また、虚構新聞ネタに反応して飛んだ橋下氏へのreplyの中には大阪の小中学生(とプロフィールや発言から判断できる人)のものがいくつもあった。
この人たちは虚構新聞のネタを本気にしてしまっていたのだが、「虚構」という語が中学生の学習範囲であることを考慮すると、小中学生なら虚構という語の意味が分からなくても仕方ないのではないかと思われる。
今回の件では虚構新聞ネタに騙された人に対して「虚構新聞という名前のサイトに乗っているのだから嘘ニュースだとわかれよ」と罵倒する人が複数いたが、「釣られた」人の中に虚構という語の意味を理解できる学力に達していない人が一定数含まれていることへの配慮も必要なのではないかと感じた。
特に今回の場合小中学生への義務化というネタなので、年少のネットユーザーが言葉の意味が分からないまま当事者に祭り上げられてしまったという側面がある。

まとめ

つまり今回の虚構新聞ネタは


1.Twitterを炎上された橋下氏(mention大量)
2.Twitterで大阪の教育問題を議論していた人たち(ノイズ大量)
3.虚構という語の意味が分からないまま当事者にされた大阪の小中学生の一部(不安大量)

といった第三者が迷惑を被っていることになる。
この内、公人である橋下氏の被害については「公人に対する風刺の結果だ」として免責しうるという考え方もあるようだ。
しかし風刺は、関係のない子供を不安にさせてしまったことを免責するのだろうか?


僕個人としては、「第三者に迷惑をかけるネタ」はネタではすまないと思っているし、迷惑をかけた相手が子供であるならネタとして下の下だというスタンスなので、今回の虚構新聞のネタは配慮に欠いたダメ記事だとみなしているのだが……
子供をネタにするなとは言わないが、ネタされた当事者にこれがネタだと理解できず不安になってしまうのではあまりに配慮に欠けるだろう。