情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

amazonレビューは政治的主張をする人たちに乗っ取られつつあった

amazonのレビューに実際に購入したことを証明する機能がついたということが話題になっていた。


認証購入者レビュー

「Amazon 認証購入者」とは?

製品レビューに「Amazon 認証購入者」というマークが付いている場合は、 それはレビューを書いたカスタマーが Amazon.com でその商品を購入したという意味です。商品が Amazon.com で購入されたことを当社が検証できる場合にのみ、お客様はレビューにこのマークを付けることができます。Amazon 認証購入者のレビューを読んだお客様は、この情報を利用して、購買決定においてどのレビューが最も有用であったかを決定することができます。

レビューに「Amazon 認証購入者」というマークが付いていない場合でも、レビュアーがその製品を使っていないということを意味するわけではありません。その製品が Amazon で購入されたということを当社が確認できなかっただけです。その方々は別のところで商品を購入したか、またはどこかで利用する機会があったと考えられます。レビュアーが製品を試したということを検証する何らかの手段がある場合は、当社はそれを確認しています。Amazon 認定レビューのマークは、製品レビューの質および関連度を判断するもう一歩進んだ手段を提供するものです。



この制度については、商品を購入していない人が評判を上げるために絶賛レビューを書いたり、嫌がらせ目的で中傷レビューを書いたり、といった「ステマ」的な行為に対する抑止力として機能することが(一部の人に)期待されている。
前に書いた記事から引用。

花王のamazon商品のレビューが色々炎上していて一部界隈で盛り上がっています。
amazonは「買ってもいない製品のレビューが可能」なため、「虚偽のレビューを作りたい放題」なわけです。
(あからさまなのはわりかし削除されますが)
これを利用して、レビューページをネガティブキャンペーンに使う、という手法は割と昔から使われてきました。
そしてこれが常態化すると、amazonの商品レビューの信用度はガタ落ちになり、全く参考にならなくなるわけです。
個人的には、花王やフジテレビの対応よりも、amazonがレビューの信頼性を回復する動きに出るかどうかが気になっていたりします。


amazonレビューが炎上すると、多くの人が喜んでアフィー付きで拡散する - 情報の海の漂流者

政治的・思想的な目的でamazonレビューを利用する行為

最近は思想的な目的で自分たちが気に入らない企業のamazonレビュー欄を荒らす行為も多い。
それどころかamazonのレビュー及びレビュアーランキングは政治主張する人たちに乗っ取られつつあった。

花王

2011年8月1日頃 電話対応が気に入らないという謎の理屈により花王の商品に対するレビュー荒らしが発生。
数日の間に多数の中傷レビューが投稿され、それに賛同する投票が何千票も行われた。

(amazon アタックNeo つめかえ用 より抜粋)
現在、あまりに酷いものは削除済みであるが、証拠保全を兼ねて魚拓を残してある。

この騒動を見て、便乗すれば何千人もの人に「参考になった」と投票してもらえる事を知ったランキング目当てのレビュアーや、常連で参加しているうちに自然に上位レビュアーになって行く方が多数出現した。

サントリー

2011年8月19日頃 祭りになる。
例えば、amazon全体として評判がいい南アルプスの天然水という商品。

これの8月中盤のレビューを見てみると、悪い評価はこの時期に集中して付いていることが分かる。

(amazon [2CS] サントリー 天然水(南アルプス) (2L×6本)×2箱 より抜粋)
他の商品もこの時期の評価がひどい事になっている。
また、祭参加者にベストレビュアー上位の方がちらほらいて、履歴を眺めてみると、8月全般の花王、今回のサントリー、その後のロート製薬、雑誌MORE などに参加し、それによって大量の「参考になった」を稼いでいることが分かる。

雑誌MORE

韓国特集が原因で 2012年2月14日頃から 炎上する。
通常月刊誌というものは、発売日前後にレビューが集中するものだが、MORE 2012年3月号は二週間以上たってから急に3桁の酷評レビューが書かれることとなった。

高い評価をする人には徹底的に参考にならないと投票

酷評で埋まる


レビュー数一桁の人が3000票以上の投票で一発ベスト1000レビュアー入り



2011年8月の祭の時に花王ヘルシアに健康被害の可能性があると書いていた人が合わせ技でベスト500レビュアー入り。


レビュー数一桁の人が4桁の投票により一発ベスト1000レビュアー入り。
(amazon MORE 2012年3月号 カスタマーレビュー より )

ロート製薬

韓国人の女優をCMに起用したことを理由に、2012年2月21日頃から 「雪ごこち」を中心にターゲットとなる。


化粧品とはまったく関係のないタグが付けられていることから、商品の品質以外の要素で祭になっていることがよくわかる。

(  amazon 雪ごこち 美白クリア化粧水 200mL カスタマーレビューページより抜き出した )
)
この時期に大量のネガティブレビューが付き、上位レビュアーが何人も参加していることが分かる。
またロート製薬の件とMOREの件は間隔が一週間程度しかあかずに発生したため、この時期参加常連のレビュアーの最新レビュー履歴がこの手のレビューで埋まったため、問題が可視化されやすくなり、あちこちで騒ぎになった。
しかし、アフィリエイトサイトへの転載を拒否する嫌儲系の板を中心に話題になったため、まとめサイトで取り上げたところは少なかった。
( てきとう:AmazonのNo1レビュアーがネトウヨな件 - livedoor Blog(ブログ) あたりが取り上げたため 一部界隈でのみ知名度が高い )

このような事態に対して

本来製品の評価をするべき場が政治的主張で埋まり、それを積極的に行う人達がレビュアーランキング上位に来てしまうという現状がある。
それに対して「Amazon 認証購入者制度」どの程度効果があるのか興味がある。
とりあえず、関連騒動に便乗した人が今後該当レビューに購入者認定を入れるかどうかはチェックしていきたいと思っている。