情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

はてなブックマークとアクセスアップ効果

はてなブックマークとウェブサイトのアクセスアップについて書いてみます。

b.hatena.ne.jpからのアクセスはそんなに多くない。

まず、b.hatena.ne.jpからのアクセスですが、ブクマ数500〜600あたりのホッテントリー入り記事で一日5〜6000千アクセス位です。
新着ブクマ入り位だと数百アクセスあるかどうかです。
ちょっと大きめのサイトならば、全アクセスの数%相当だと思います。
ぶっちゃけ、はてなというのはそんなに大きなコミュニティではないので、商業サイトが本気で狙う程のアクセスは来ません。

関連webサービスからが大きい

はてなブックマークはrssを公開しています。
はてブ本体以外にもRSSを利用したWebサービスからのアクセスがあります。

続きを読む

非モテタイムズアクセス解析雑感

egami氏が非モテタイムズのアクセス解析(b.hatena.ne.jpから)を晒していた。

うちのブログと非モテタイムズは、総はてブ数もはてな関係のRSS購読数もほぼ同じなので、両者を比較してみよう。


総ブクマ数


ほぼ同じ数である。

総アクセス数


ブクマ数はほぼ同じであったが、b.hatena.ne.jpからの総アクセス数では、大きな違いが出ている。

ブクマされた記事の数


ブクマされた記事の数。うちのブログは300件程度であるが、非モテタイムズの記事は1200件を超えている。

ブクマ数別、記事数分布


両者の総ブクマ数はほぼ同一であるが、ブクマの付き方には大きな違いが出ている。
非モテタイムズの記事は1200記事以上ブクマされているが、


500ブクマ以上獲得した記事はゼロであり
201〜499ブクマ獲得した記事は一つ、100〜200件ブクマ獲得した記事も一つである。
30ブクマ以下の記事が95%強である。
10ブクマ以下の記事が70%弱である。
5ブクマ以下の記事が50%強である。
1〜2ブクマの記事が30%強である。
0ブクマの記事が30件近くb.hatena.ne.jpに残っていることを見ると、「一度ブクマした後に削除」したユーザーが存在するのではないかと思われる。


当事者が3user戦略を取っていたことを明言していることもあり、1〜2ブクマの記事の一部(もしくは大部分)は過去に新着エントリー入りしていた可能性がある。
そして、新着エントリー入りしたものの当事者以外にはほとんどブクマされなかった記事が多数であるとも言える。


低価格でライターを雇い、記事を大量に発注し、ソーシャルメディアを利用してアクセス流入をはかる、という非モテタイムズの戦略はコンテンツファーム戦略に類似している。
(ホットココア社長は組織としてそういう行為を取ったわけではないと主張しているが、結果的にそのような状態になっていたのは明らかなので非モテタイムズの戦略と称す)
コンテンツファームについては分かりやすい説明があったので引用しよう。


アメリカのコンテンツファーム

コンテンツファームの代表とも言えるのが、Demand Mediaである。この企業は、HowToを集めたサイトeHowなど複数のWebサイトを運営しており、全サイトを合わせると1日に約4,500の記事を公開している。記事を作成しているのは、登録しているライターや編集者たち7,000人である。

ビジネスモデルはシンプルで、あらゆる分野のニッチな記事を大量に配信する。特別におもしろいわけではないが、検索エンジンなどで検索される用語を収拾して読者のニーズをつかみ、平均15-20ドルという低価格で登録したライターに記事の発注をしている。ライターはサイト内に掲載されたテーマにそって記事を執筆し報酬を得るという仕組みである。

公開された記事は、自社で提供しているソーシャルメディアツールを利用し、オンライン上で話題になるようにしかけ、大量のアクセス流入をはかる。このアクセスを見込んださまざまな企業からの広告が収入源となっている。


その他にも、ビデオコンテンツに絞ったHowcastなども注目されている。


コンテンツファームというビジネス


1記事300円で記事を依頼し、自前のSNS(非モテSNS)や他者のソーシャルメディアを利用してアクセス流入を計ったという非モテタイムズの戦略は、このコンテンツファームに極めて類似している。


そして、b.hatena.ne.jpからのアクセスというのは、ホッテントリーではてブが数百件付く記事を書くよりも、3user戦略を取ってセルクマ3個の記事を100件書いた方が総アクセスが高い結果になっている。


つまりはてなブックマークでは現状、質を度外視してひたすら記事を量産し、3人でブクマするだけでアクセスが流入してしまい、コンテンツファームと極めて相性が良いということになる。

非モテタイムズのはてブスパム疑惑についての私見

について、

egachan@tt_clown 元非モテライター等に確認したところ、元スタッフが勝手にはてブ3uersなどを気にし行動をしていたものがいた事が分かりました。結果的に、ほぼはてブ経由のアクセスは意味がなかったですが、事実と違う事を一部お伝えしてしまい申し訳ございませんでした。link

ということで、3user戦略は実際に行われていたと社長が認めたので、結論が出てしまったのですが、その上で僕の見解を書きたいと思います。

  1. はてブによるアクセスはb.hatena.ne.jpだけではない
  2. スパムのコストは限り無くゼロに近い
  3. セルクマはだめなのか
  4. アクセス解析雑感。

はてブによるアクセスはb.hatena.ne.jpだけではない

ホットココアの社長さんが、-Togetter - 「非モテタイムズのブックマークスパム行為に対する反論」において、b.hatena.ne.jpからのアクセスを晒して、全体の5%程度だから、対策する意味が無いといったことについて。
はてブの場合、rssを利用したwebサービスからのアクセスもばかにならないので、実際にはb.hatena.ne.jpからのアクセス以外も来ます

スパムのコストは限り無くゼロに近い

botというのは自動化されているが故にbotなのであり、コストは実質ゼロです。
アクセス目的の場合、3userスパムというのはペイできてしまいます。

やるかやらないかは効果の有無ではなく、バレたときの信用低下が割に合うかどうかで考えるべきかと思います。

セルクマはだめなのか

自分の記事に自らブックマークをするセルフブックマークをする人は多いようです。
これはOKなのでしょうか?
では、3人以上が作成に関わった記事があったとして、そこに関係者が全員セルクマしたら自動的に新着ブクマ入りしますけどこれはOKなんでしょうか?
という疑問があります。
で、編集者であるめがねおう氏とその記事を実際に書いたライターがセルクマした場合、それはアウトなんですかね?
僕はこれは、セーフじゃないのかな、と思っています。

  • 今から必死こいてエントリーひとつ書いてリンク

アクセス解析雑感

うちのブログと非モテタイムズははてな関係の購読者数も総はてブ数もほぼ同じなので、アクセス解析を比較するとなんか面白いことが見えて来そうかなと思います


スパムのコストは限り無くゼロに近い

スパムといえば迷惑メールですけど、あれは経済的にペイできるから成立しています。
メール送信処理を自動化し、どこかの無料レンタルサーバーにおいておけば手間も費用も限り無くゼロに近いコストでスパムメールを送信できるわけです。
で、元手がかかってないので99.9%の人が無視をしても0.1%の人が反応してしまえば、収益はプラスになるわけです。

はてブのbot

はてブのbotも迷惑メールと同様にコストがゼロに近くてリターンが存在するので、収益はプラスになります理論上は。
新着エントリー入りbotですがアルゴリズムは非常に簡単です。
「あるサイトの新着ブックマーク」か「あるサイトの新着エントリー」を一定時間毎に取得し、今までブクマされたことがないエントリーがブクマされていたら、アクションを起こすだけです。


このアクションの部分を「そのURLをブクマする」ように設定すれば、自動新着ブクマ化botになるわけです。
これを二匹用意しておけば、あるページがブクマされたら、100%新着エントリー入りすることが可能です理論上は。


この手のものは知識がある人ならば、数分で作れますし、ランニングコストもほとんどかかりません。
つまり、webプログラミングの知識がある人にとっては、コストが極めてゼロに近いわけです。
そして、はてブの新着エントリーの場合、入れば3桁のアクセスが保証されますから、リターンはあるわけです。


そういうわけで「対費用効果が薄いからはてブbotなんて意味ないよ」というのは成り立たないわけです理論上はコストゼロなんですから。


自動化してコストを下げれば0.1%をターゲットにしてもペイできるというのはアフィリエイトなんかもそうです。
例えば

という見え見えのアフィリエイトリンクを作成したとします。
これは僕がwikiやブログに使っているレンタルサーバーへの広告リンクですが、レンタルサーバーに関係がないこんな記事に貼っても殆どの人はクリックしないので、この手のリンクを毎回手動で本文中に張っていたら労力に見合わない結果になります。
企業なら赤字です。


しかし、ブログパーツ化してサイドバーに貼っておけば、設置コストがゼロに近づき、たまたまレンタルサーバーに興味がある人がやってきてクリックして収益が上がるだけでペイできるわけです。
Google Adsenseなんてそのタイプですよね。
あれは労力がかからないため、99%の人はクリックしなくても、残りの1%によってペイできる典型例です。

つまり

残念ながらはてブbotというのはbotであるがゆえに自動化できてしまい、ペイできてしまうわけです。
やるかやらないかは、経済的理由ではなく、道徳の問題になってきます。
もっともnanapiのブクマスパム疑惑について雑感。で書いたとおりに、ある程度固定ファンがいるサイトならば、スパムなんてしなくても勝手に新着エントリー入りするので、 あるレベルを超えたらbotによるはてブなんて無用になるとは思っています。