情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

青銅器の生産地と鉛同位体分析についてのメモ

友人の古代日本ネタ創作に突っ込んだついでにまとめておく。
キャプチャー画像は放送大学:分析によって知る世界('07)第二回

銅鐸

古代東アジアでは、青銅に鉛を加えて鉛入り青銅を作る技術が普及していた。
鉛は同位体測定により産地を推定することが可能


銅鐸をはじめとする古代の青銅器の鉛同位体を分析した結果、日本産のものであるという例は見つからなかった。


このことから青銅器の産地は中国河南、河北、朝鮮半島などであることが推定されるとのこと。


鉛同位体分析について

アイソトープ(同位体)とは、同一の元素に属しながら質量数の異なる原子のことであるが、これらの相対的な量を比べる分析方法がある。これは、場所によって同位体の相対的な量が異なることを利用したもので、産地を特徴づけるために用いられる。同位体分析では、鉛の分析が最も一般的である。古代銀は、ふつう少量の鉛を含んでおり、鉛同位体の比率から産地を調べることができる


『宝石の考古学』 p46
宝石の考古学 (大英博物館双書―古代を解き明かす)

そういうわけで銀にも応用可能。


後、古代エジプトの金は銅を含んでいる場合が多いので、イラストを書く場合には、赤みを含ませるとリアルになる。