情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

2009年5月20日頃日記

あながちネタとは言えない

嫁の飯がまずいと結婚してようやく気付いた 続・妄想的日常を読んだ。
嫁のめしがマズイ、それどころか台所に蛆を沸かせたという話だ*1
大変ショッキングな話で、これは「ネタ」*2ではないかと考える人が多いようだ。
はてなブックマークやコメント欄などを見る限り、ネタと考える根拠は以下の通り。


人間とは腐敗臭に敏感であり、蛆虫が沸くほど腐敗したものが家の中にあったならば、それに気付かないわけが無い

たしかに、腐敗物を餌にするようなハエが発生するような状況ならば、強烈な悪臭がするはずで、これに気がつかない可能性は低い。

臭いが少ない餌を好むハエもいる。

しかしハエは種類によって食性が違い、腐敗臭が少ないモノに群がる種類もいる。

  • 堆肥にや腐葉土に卵を産むイエハエ
  • 熟した果物や酒、パン等に群がるショウジョウバエ

なんかが代表的。
そういうハエが沸いた場合、腐敗臭では気がつかない可能性は十分にある

ショウジョウバエならば条件に合致する


現在、ショウジョウバエ科には3,000を超える種が記載されている。ショウジョウバエ属は17亜属に分類され、日本には7亜属が生息する。多くの種は体長3mm前後と小さく、自然界では熟した果物類や樹液およびそこに生育する天然の酵母を食料とする。酵母は果実や樹液を代謝しアルコール発酵を行うため、ショウジョウバエは酒や酢に誘引されると考えられる。大半の種は糞便や腐敗動物質といったタイプの汚物には接触しないため、病原菌の媒体になることはない。
ショウジョウバエ - Wikipedia

  1. 果物や樹液を食料にする
  2. 汚物に接触しない(腐敗臭が比較的少ない環境)
  3. サイズが小さい(小バエという表現に合う大きさ)
  4. 日本で普通にいる種類

矛盾は無いように思える。

つまり

「台所の掃除を怠ったため、ショウジョウバエが発生した話」と考えればこの話の状況は充分に起こりうる*3

おまけ

ハエが種類によって、好む餌が違うという話は灰谷 健次郎さんの兎の目で取り上げられているので知っている人は知っている話だったりする*4

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*1:嫁の精神状態その他も問題も大切だが今回は触れない

*2:作り話

*3:ありえると、真実かどうかは又別

*4:大ボケして他の作品の名を上げていたが、気がついて修正